週刊エコノミスト Online 編集後記

荒木涼子/稲留正英

編集部から

 熱を反射する白いたてがみと、温度調節可能な巨大耳を持つ「熱反射ライオン」に、低酸素下でも効率よく泳げる長いヒレを持つ深海に適応した「発光イワシ」。どちらもITOCHU SDGs STUDIOで、今夏の企画展で紹介された動物だ。論文や研究データをAI(人工知能)に学習させて出力した「あるかもしれない未来」における空想の動物という。

 地球の歴史46億年で生命は38億年前ごろに誕生した。以降、過酷な環境下を生き抜くべく、生命は多様な進化を遂げてきた。延長線上に私たちもいるが、人類が誕生したのはたったの20万年前だ。38億円のうちの20万円と考えた方が規模感はイメージしやすいか……。

 私たちの活動で環境は激変している。AI考案の生物は、それでも適応すべく進化を遂げる生物のたくましさを表しているかもしれない。そんな未来でいいのだろうか。

(荒木涼子)

 今週号の特集のテーマは、個別株投資とした。今年から新NISA(少額投資非課税制度)がスタートし、個人の資金が株式市場に向かっている。日本株は年初から堅調に推移し、日経平均株価は7月には4万2426円と過去最高値を更新したが、8月には一転、急落。高値からの下げ幅は一時1万円を超えた。今年から株式投資を始めた若い個人などは、痛烈な洗礼を受け、「もう、株には手を出すまい」と考えた人がいるかもしれない。

 国内外の株価指数に連動するインデックスファンドの普及により、個人が手軽に株式投資をすることが可能になった。しかし、手軽になった分、宝くじを買うような感覚で、株式投資に臨んでいないか。だが、株式はギャンブルではない。その基本は、個別株の分析にある。特集では運用のプロたちの投資術を数多く紹介した。ぜひ、参考にしていただきたい。

(稲留正英)

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11/26号 11月18日(月)発売 定価850円

【訂正します】

 本誌9月17日号32ページ「ネット銀行サービス徹底比較のポイント3」の記事で「auじぶん銀行はKDDIグループの携帯電話、電力、インターネット回線などの利用者に金利を最大で年1.5%引き下げている」とあるのは、「最大で年0.15%」の誤りでした。

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