週刊エコノミスト Online 書評 『軍産複合体』桜林美佐著 新潮新書 990円 2024年11月22日 『軍産複合体』桜林美佐著 新潮新書 990円 中国やロシア、北朝鮮の脅威が増し、防衛力強化が叫ばれる日本。専門家の著者は自衛隊と防衛産業の「軍産複合体」が国防の基盤だが、現状では双方が多くの課題を抱えており政府の対応が急務と訴える。防衛産業は競争入札導入などで採算が厳しく、大企業でも一部門が装備の製造を担っているにすぎないと解説。本心では撤退したい企業も少なくないため、安定供給が危ぶまれるという。制服の更新すら遅れ気味な自衛隊の窮状も明らかにする。(W) 週刊エコノミスト2024年12月3日号掲載 『軍産複合体』桜林美佐著 新潮新書 990円 前の記事 『インセンティブの経済学』 横山和輝著 新世社 2200円 文字サイズ 小中大 印刷