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消費停滞の理由は賃上げの偏り=広野洋太

図1 消費性向はシニア世代ほど高い(2017年)
図1 消費性向はシニア世代ほど高い(2017年)

 個人消費の停滞が続いている。家計調査ベースで見た名目可処分所得がアベノミクス開始以降の2013年から17年にかけて1・5%増加したにもかかわらず、名目消費支出は2・4%減と弱い。

 所得のうちどれだけ消費へ回すかは消費性向という指標で測るが、一般的には名目消費支出を名目可処分所得で割った平均消費性向が使われることが多い。足元のように所得が増加する一方で消費が減少すると消費性向は大きく低下する。

 低下の背景は、節約志向や将来不安など心理的で定量化の難しい要因によって説明されることが多い。ただし、年齢構成など客観的に定量化できる要因も重要だ。

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