週刊エコノミスト Online編集後記

編集部から 小島清利/浜田健太郎

編集部から

 旅券更新手続きのため、パスポートセンターを訪れた。申請書類に記入する「本籍」の番地を覚えていなかったため、窓口の職員から「当日に手続きを済ませたければ、近くの警察署で調べられる」と言われ、略図を手渡された。

 行列を離れ、炎天下の中、警察署へ向かった。本籍を調べてもらい、再びセンターへ引き返した。窓口の職員は「本籍はこれで大丈夫です。住所のほうは住基ネットで確認させていただきます」と同意を求めてきた。

 まだ住基ネットが使われていたことに驚いたが、住基ネットを使って住所は調べられるが、本籍は調べられないという事実にもっと驚いた。

 国会で大騒ぎして導入した住基ネットやマイナンバー。税金や年金、健康保険の保険料などの請求はとことん追いかけてくるが、役所の手続きが楽になったという話を聞くことは少ない。

(小島清利)

 JR東日本が、常磐線の一部駅で発車メロディーを使わない実験を始めた。駆け込みを誘発しているのか確認するという。沿線住民としてはこのままやめてほしいと願う。

 5月に編集部に参加、しばらく東西線を利用していたが、最寄り駅のメロディーが耳障りだった。8月に半蔵門線に変更し、ノイズは遠ざかった。それにしても同じ会社が運営する路線でなぜ扱いが違うのか。

 4月に地下鉄発祥の地、ロンドンを旅行した。発車メロディーを聞いた記憶はない。“Mind the gap between the train and the platform”(足元の隙間(すきま)にご注意)とのアナウンスが印象に残った。帰国時、空港の土産屋で、Mind the gapとプリントしたTシャツを発見。「この声、耳に残っただろう」と見透かされたと思ったが、迷わず購入した。やぼと洗練。他者の心を想像する能力が分かれ目ではないか。

(浜田健太郎)

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