国際・政治東奔政走

経済・外交を「人質」に取る安倍政権 総裁選で「ポストアベノミクス」議論を=平田崇浩

前々回の自民党総裁選で戦った安倍信三首相(右)と石破茂氏(左から2人目)が争うことになるのか(2012年9月26日撮影)
前々回の自民党総裁選で戦った安倍信三首相(右)と石破茂氏(左から2人目)が争うことになるのか(2012年9月26日撮影)

 9月の自民党総裁選は安倍晋三首相の3選が確実な情勢だ。首相周辺からは「消化試合だ」などと勝ち誇る声が聞こえてくる。

 なぜ、財務省による文書改ざんのような「平成の政治史に残る大きな事件」(小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長)があっても首相は盤石なのか。

「安倍1強」の長期政権下、下手に逆らって内閣や党役員の人事で干されては困るというのは分かる。

 岸田文雄政調会長の出馬見送りは首相からの「禅譲」狙いと言われるが、岸田派(宏池会)が政権主流派から脱落するのを恐れた結果だ。

残り2244文字(全文2477文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

10月3日号

金利ある世界18 長期金利の居場所の探り合い 10年国債が主役に復活する日■稲留克俊21 絶えざる資産インフレとデフレ■水野和夫22 ドル・円 米金利上昇で景気失速、金利低下 1ドル=130円の円高を目指す■吉田恒24 日本株 企業に生じた「インフレ利得」 「マイナス金利」が追い風に■黒瀬浩一27 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事