役立つ会計 「監査法人に企業の暴走は止められない」
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非上場株式の時価評価はオリンパスの粉飾に利用された。楽天はIFRSの新しい基準で、現金の裏付けのない利益計上を行い、公募増資や社債発行を進め、携帯電話事業に参入した。会計評論家の細野祐二氏はオリンパスと同様の手法と指摘する。監視役であるはずの監査法人は、こうした行為を問題視しないのか。改めて、細野氏に聞いた。
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- <楽天への質問と回答 「恣意的な評価益の計上はない」>
- <事例で研究 異常点監査で粉飾を見抜け ポイントは売上高、利益、現預金、在庫=村井直志>
細野 日経平均採用225社の18年3月期における平均連結監査報酬は4億3200万円で、この数字は対前年比7.1%の増加となる。日本の監査報酬は人知れずしっかりと値上がりしている。IFRS9号を適用している楽天は、新日本監査法人に2億6700万円(17年12月期)支払っている。
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週刊エコノミスト
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