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経済・企業 挑戦者2018

豆本来の味でチョコを文化に 山下貴嗣 Minimal代表 

山下貴嗣(Minimal代表)(撮影=武市公孝)
山下貴嗣(Minimal代表)(撮影=武市公孝)

 チョコレートの新しい製造スタイル「ビーン・トゥー・バー(カカオ豆からチョコまでの製造工程をすべて行うこと)」の先駆者だ。赤道直下の農園を巡り、一緒に農法や発酵方法を試行錯誤し、これまでにないチョコレートを作り出してきた。

 通常、製菓会社やパティシエ(菓子職人)は、1次加工メーカーが大量に生産する「クーベルチュール」と呼ばれる製菓用のチョコレート生地を仕入れて、ミルクや香料などで味を足していきます。僕たちはカカオ豆から自分たちで生地を作ります。加えるのは砂糖だけ。だから食べ比べると、豆本来の味の違いがよく分かります。ナッツのようなコクだったり、青リンゴのような爽やかな風味だったり。ブランド名「Minimal」(ミニマル)は最小限という意味です。

 カカオの割合、豆の焼き時間や温度、豆の砕き加減などで味わいが変わります。粗挽(あらび)きにしてザクザク感を生み出すことができたり、作る工程でイノベーションを起こす面白さもあります。

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