論壇・論調 大統領が自賛する強い米経済 政策の効果か成長の前借りか=岩田太郎
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トランプ米大統領は8月6日、「米経済や雇用は史上最高の状態にある」とツイートした。ここ数カ月、大統領が繰り返し自画自賛する「トランプ経済」の成績の可否をめぐり、論争が交わされている。
民主党員であるローレンス・サマーズ元米財務長官は8月6日付の『ワシントン・ポスト』紙で、「トランプ大統領は米経済の強さについて、日ごろから自分の手柄だと誇っている。4~6月期の前年同期比4・1%という急成長、力強い株式市場、4%を下回った失業率などを、11月の中間選挙に向け喧伝(けんでん)していくだろう」と、経済の好調さを認めた。
その上でサマーズ氏は、「大統領が強い経済を実現したのではなく、強い経済が大統領の追い風になっている。米経済の堅調さは経済政策ではなく、世界経済の好調に支えられたものだ」との懐疑的な見方を示した。
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週刊エコノミスト
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