大図解・世界経済&マーケット データの裏側2 不動産向け貸し出し 銀行任せの日銀統計 個人投資の把握困難=原田三寛
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シェアハウス「かぼちゃの馬車」を展開していたスマートデイズの破産に端を発した一連の問題では、700人超の不動産投資家がスルガ銀行などから1棟当たり1億円を超える融資を受けていた。これら個人の不動産投資家の中には、想定していた家賃収入を受け取ることができず、破産する人も出てきている。
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シェアハウス市場が急拡大した背景には、素人を巻き込む不動産投資の過熱がある。日銀がマイナス金利政策を続ける中、金融機関はダブついた資金を不動産貸し出しに向けてきた。
降って湧いた不動産ミニバブルの様相は、日銀の「貸出先別貸出金」に表れている(図1)。地方銀行の「個人による貸家業」への貸し出し(新規の融資実行ベース)は2012年ごろから17年度第1四半期まで前年同期比プラスで伸び続けた。
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週刊エコノミスト
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