会社を買う売る継ぐ 10年間は相続・贈与税ゼロ! 事業承継の税制Q&A=柿沼慶一
有料記事
Q1 事業承継にかかる税金とは?
A 自社株の評価額が相続財産に
オーナー企業の経営者が後継者に事業を引き継がせようとする場合、代表者としての地位とともに、保有する株式も移転させる。生前に株式を移転するのであれば贈与税、死後に相続によって移転する場合は相続税が、その時点の株式の評価額に応じて生じてくる。後継者に株式を売却する場合には、元の経営者に所得税が発生する。
- <納税猶予を機にキャッシュフローを可視化=仙石実>
- <負の相続 継がない子にも債務が降りかかる 負債の相続から身を守ろう=椎葉基史>
- <スモールM&A 個人商店から会社組織に磨く オリックスの「買い方」を学ぶ=黒崎亜弓>
企業オーナーの相続財産は、株式の占める割合が大きくなりがちで、遺産分割時に後継者と他の相続人との間でもめたり、相続税を納税するための現金が足りなかったりといった問題が生じる。相続財産のなかに他に換金できる資産がなく、現金を作るために会社が自社株買いを行うとなれば、株式購入のための資金を用意しなければならず、経営体力が削られてしまう。
残り2446文字(全文2796文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める