週刊エコノミスト Online編集後記

編集部から 中澤満菜/稲留正英

編集部から

 大学の夏期休暇を利用し、編集部でインターンシップをした。先日、日の丸交通と自動運転ベンチャーZMPによる世界初の自動運転タクシーの営業走行実験に参加させてもらった。六本木─大手町間を35分で走破。カーブで器用にハンドルを切り、想像以上にスムーズな走りだった。こうした自動運転は、私の住む千葉県など公共交通手段の少ない地方都市でより有効ではないか。特に高齢者にとって、自動運転の必要性は高い。道路も混雑していないため、実証実験もやりやすく、それが地域創生にも結びつく。

 しかし、日本は欧米に比べ規制が厳しいとも聞いた。このままでは、自動運転技術の開発が急ピッチで進む世界の自動車市場でシェアを維持することも難しい。高齢化が急速に進む中、政府は現行の道路交通法などを抜本的に見直し、地方での実証実験をさらに推進すべきではないだろうか。

(中澤満菜)

 イスラエル交響楽団の首席チェロ奏者として活躍し、この2月に77歳で逝去した山岸宜公(よしゆき)さんを偲ぶ会が8月30日、イスラエル大使館で開かれました。長野県上田市出身の山岸さんは東京芸大を卒業後、1965~77年にイスラエルに滞在。世界的な指揮者ズービン・メータ氏に才能を見いだされ、同交響楽団のチェリストとして演奏活動を続けました。滞在中は、日本赤軍による空港乱射事件に遭遇し、毎日新聞の臨時特派員として、現地の様子を伝えたエピソードもあります。

 帰国後は東京アーティスツ合奏団を主宰し、長年にわたり子どもたちのためのコンサートを開催しました。偲ぶ会には約100人が出席。「ユダヤ人にとって音楽はパンであり、水である」(故山岸さん)。合奏団の演奏するイスラエル音楽を聴きながら、日本とイスラエルの懸け橋となった故人に思いを馳(は)せました。

(稲留正英)

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【おわびして訂正します】

 本誌9月4日号26~27ページの記事「危険な新興国通貨」で、表のトルコと南アフリカの外貨準備高の数値が誤っていました。正しくは右記の表の通りです。

 また、トルコについて記述した本文中で、「さらに、外貨準備高は輸入の4カ月分弱、短期対外債務の2倍弱と心もとない」とあるのは、「外貨準備高は輸入の6カ月分弱、短期対外債務の1倍弱」の誤りでした。

 南アフリカについて記述した本文中で、「外貨準備も短期対外債務比で1を割り込み」とあるのは、「1.5まで低下し」の誤りでした。

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