WASHINGTON D.C. 銃規制、活動の火消えず 夏休み利用し高校生が訴え=井上祐介
例年、米国では夏休みが終わりに近づく頃、親は子供のために文房具など新学期の学用品を準備するが、今年は防弾仕様のバックパックが売れているという。数百ドル(数万円)とかなりの高額だが、需要の高まりによりアマゾンや大手の量販店も取り扱いを始めている。ある世論調査によると、通っている学校での銃撃事件発生を心配する生徒は全体の5割近くに上るという。保護者と生徒がこうした商品に必要性を感じたとしても不思議ではない。
2月14日に生徒ら17人が死亡したフロリダ州パークランドの高校での銃乱射事件から半年あまりが経過した。事件の1カ月後には同校の生徒たちが中心となって、ワシントンや主要都市で銃規制の強化を訴える大規模なデモが実施された。連邦レベルでの銃規制の強化に向けて議会が突き動かされることへの期待も高まった。しかし、3月の集会後は移民問題や外交政策といった旬のテーマにかき消される形で銃問題が話題に上ることは次…
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週刊エコノミスト
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