経済・企業特集

中国の闇 疑問5 モバイル決済に異変? 規制強化で収益性が低下=矢作大祐

    変化が迫られる中国のモバイル決済ビジネス
    変化が迫られる中国のモバイル決済ビジネス

     スマートフォンのアプリを通じて決済を行う中国のモバイル決済ビジネスに変調の兆しが見えつつある。モバイル決済ビジネスの両巨頭であるアリババとテンセントの業績が2018年4~6月期に減益となり、株価も下落基調に転じたことがその一つの表れである(図1)。

     岐路に立たされた2大巨頭だが、中国のモバイル決済市場そのものは急速に発展してきた。それに2社が大きく寄与したのも事実である。

     中国支払清算協会のアンケート調査によれば、17年に1週間に1度以上モバイル決済を利用する人は、98%に達する(図2)。中国における18年1~3月期のモバイル決済額(銀行を除く決済業者ベース)は約40兆元(約640兆円)に上り、このうちアリババ傘下のアントフィナンシャルの「アリペイ(支付宝)」が5割強、「ウィーチャットペイ(微信支付)」などテンセント提供のサービスが4割弱を占めている(図3)。

     両社のモバイル決済サービスの競争力が高い直接的な理由は、利用者や店舗が支払う決済手数料がほとんどかからないことにある。モバイル決済サービスを提供する際のコストは、決済のために利用者がアプリにチャージした資金を運用することで賄うことがベースとなる。

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