論壇・論調 中国のアフリカへの支援表明 欧米から「新植民地主義」批判=坂東賢治
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3年ぶりの中国アフリカ協力フォーラム首脳会議が9月初め、北京で開かれた。約50カ国のアフリカ諸国首脳が一堂に会する場で北京での開催は2006年以来12年ぶり。中国にとって今年、最重要の外交行事の一つだった。中国共産党機関紙『人民日報』は9月3日の評論員論文で、00年のフォーラム設立以来の18年で「貿易総額は17倍、投資は100倍以上に増加した」と協力進展を評価したが、欧米からはそのスピードや規模に警戒感が高まっている。
英紙『テレグラフ』(9月3日)は習近平国家主席がアフリカに総額600億ドル(約6兆6000億円)の支援を表明したことについて「新植民地主義の懸念を高めた」との見出しで報じた。アフリカ投資に詳しい米国人コンサルタント、グラント・ハリス氏は米誌『タイム』(8月30日号)への寄稿で「アフリカの国々は北京が注意深くしかけた『債務のワナ』に陥りつつある」と警鐘を鳴らした。
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週刊エコノミスト
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