WASHINGTON D.C. 1カ月切った中間選挙 共和は相当の苦戦か=高井裕之
トランプ政権にとって事実上の信任投票となる米中間選挙まで1カ月を切った。トランプ氏が当選した2016年11月の米大統領選と同時に実施された連邦議会選挙では、共和党が上下両院で過半数の議席を獲得したが、勢力図はどう変わりうるのか。本稿を執筆している10月1日時点での選挙見通しを整理してみたい。
中間選挙においては、任期が6年の上院は2年ごとに定数100のうち3分の1が改選となり、今回は特別選挙(実質的な補選)を含め35議席が対象となる。それに対して任期2年の下院は定数435の全議席が改選となる。過去データをみると、米大統領にとって就任後最初の中間選挙は国民から厳しい審判を受けるのがならわしのようだ。
米ブルッキングス研究所によると、10年の民主党オバマ政権では与党は下院で63、上院で6議席を失っている。1994年のクリントン政権では民主党は下院で54、上院で8議席を失っている。82年の共和党レーガン政権でも与党は下院で26議席を失っている。例外もある。02年のブッシュ政権(子)では与党共和党は下院で8議席、上院でも1議席を上乗せしている。これは選挙の1年前に起きた同時多発テロが現政権に有利に…
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週刊エコノミスト
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