党員票の離反と沖縄ショック 政権のスタイルに相次ぐ警告=人羅格
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「どちらが勝っても僅差」。そんな政界の相場観を覆す与党の惨敗だった。
沖縄県知事選は米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する玉城デニー元衆院議員が安倍政権の支援する佐喜真淳候補に約8万票の大差をつけて当選した。
辺野古移設に反対した前知事の翁長雄志氏の死去に伴う「弔い合戦」の要素があったとはいえ、政権側に有利な構図とみられていた。2014年の前回県知事選では自主投票だった公明党が佐喜真氏を全面支援したうえ、玉城氏側の「オール沖縄」体制も一枚岩でなかったためだ。
ところが、フタを開ければ玉城氏は翁長氏を3万票上回り、県知事選で過去最高の票を得た。県との対話抜きで移設を進める政府の手法への明確な「NO」の意思表示である。菅義偉官房長官ら政権首脳が前面に出た「本土直営選挙」も裏目に出た。
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週刊エコノミスト
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