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週刊エコノミスト Online 特集

日本基準にすり寄る国際会計基準=田中弘 IFRS・国際会計基準のれん償却 

 国際会計基準(IFRS)を策定する国際会計基準審議会(IASB)によるのれんの定期償却の義務付け検討と、来年3月に迫った英国の欧州連合(EU)離脱は私には無関係には思えない。

 つまり、IFRSを作った英国がコモンウェルス(英国連邦)ともどもIASBから抜け出すなら、独仏を中心に大陸欧州もIFRSを捨てて独自の会計基準作りに走りかねない。米国は独自の米国基準に固執しており、このままではIFRSが空中分解する懸念もぬぐえず、定期償却を義務付ける日本基準にすり寄ってきたのではないか。

 IFRSは、当初、どこの国からも注目されなかった。それが世界130超の国・地域で使われるようになったきっかけの一つは、EUが2000年に域内上場企業に対して、05年からIFRSでの財務諸表作成を義務付けたことだ。IASBに拒否権はじめ強い権限を持つEUだが、英国がEUから離脱するならIFRSにこだわる必要はない。

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