法務・税務特集

「のれんバブル」に待ったをかけた=細野祐二 IFRS・国際会計基準のれん償却 

     国際会計基準(IFRS)を策定する国際会計基準審議会(IASB)が、もはや放置できないと判断したのではないか。このまま企業の合併・買収(M&A)に伴う巨額ののれんの計上を許せば、IFRSに対する投資家の信認は地に落ちる。資本市場のインフラ機能を担う会計監査が不全になることをIASBのトップであるハンス・フーガーホースト議長は恐れ、IFRS採用企業に対してのれんの定期償却を義務付けることの検討に入ったと、私は推察する。

     最近の日本企業をみてもひどい。一言で言えば、「のれんバブル」だ。本誌6月5日号で指摘したように武田薬品工業がアイルランドの製薬大手シャイアーを約6・8兆円で買収することを決めたが、高すぎる。買収価格とシャイアーの純資産の差額は約2・8兆円にも達する。つまり2・8兆円ののれんが、すでに計上されている1兆円に追加される。シャイアーにそんな収益力があるとは思えない。

    残り1145文字(全文1538文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    7月14日号

    コロナが迫る 非接触ビジネス第1部16 「脱3密」に勝機あり リアル×ネットで株価急騰 ■白鳥達哉/種市房子19 インタビュー 鈴木康弘 日本オムニチャネル協会会長、デジタルシフトウェーブ社長 「ネット起点に、実店舗を運営」20  諸富徹 京都大学大学院 経済学研究科教授 「脱炭素社会への契機にも」 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット