法務・税務特集

「のれんバブル」に待ったをかけた=細野祐二 IFRS・国際会計基準のれん償却 

 国際会計基準(IFRS)を策定する国際会計基準審議会(IASB)が、もはや放置できないと判断したのではないか。このまま企業の合併・買収(M&A)に伴う巨額ののれんの計上を許せば、IFRSに対する投資家の信認は地に落ちる。資本市場のインフラ機能を担う会計監査が不全になることをIASBのトップであるハンス・フーガーホースト議長は恐れ、IFRS採用企業に対してのれんの定期償却を義務付けることの検討に入ったと、私は推察する。

 最近の日本企業をみてもひどい。一言で言えば、「のれんバブル」だ。本誌6月5日号で指摘したように武田薬品工業がアイルランドの製薬大手シャイアーを約6・8兆円で買収することを決めたが、高すぎる。買収価格とシャイアーの純資産の差額は約2・8兆円にも達する。つまり2・8兆円ののれんが、すでに計上されている1兆円に追加される。シャイアーにそんな収益力があるとは思えない。

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