貿易戦争でも企業心理は悪化せず=足立正道
世界の貿易活動が鈍化してきた。当社が注目するグローバルPMI製造業の新規輸出受注は年初から低下してきたが、9月にはその落ち込みが加速している。8月まで明らかになっている日本の実質輸出(前年同月比、3カ月移動平均)もここにきて伸びの鈍化が加速しているが、グローバルの輸出に歩調を合わせて、このまま一段と鈍化してもおかしくない(図1)。
この夏場の日本は自然災害(大雨、台風、地震)の被害を受け、生産や輸出が7~9月期に落ち込むことが予想されている。実質輸出も鉱工業生産も前期比はマイナスになるだろう。海外経済、特に貿易活動の鈍化がこのまま進むと、日本経済の停滞は一時的では済まず、年末にかけても勢いを取り戻せなくなってしまうかもしれない。
残り786文字(全文1105文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める