米国社会へ進出し始めた「ジェネレーションZ」=井上祐介 WASHINGTON D.C.
2000年以降に成人や社会人になった「ミレニアル」(おおむね18~38歳)という言葉が一般的に使われるようになって久しい。人口の多さや社会的影響力を考えると、彼らが現代社会の主役になりつつあるのは間違いない。しかし、ミレニアル世代の冒頭に生まれた人たちは既に40歳目前に差し掛かっており、「新世代」ではなくなってきている。最近はむしろ、ミレニアルの次の世代である「ジェネレーションZ」への注目が高まっている。
ジェネレーションZの明確な定義はないが、おおむね1990年代後半以降に生まれた世代を指すとされる。ブルームバーグによると、01年以降に生まれた層は19年には世界人口の32%を占める。米国の人種構成では白人が全体の半分近くにまで下がり、人種の多様化が進展する。大半は01年の同時多発テロの記憶がなく、08年の金融危機の経済・社会的な混乱を目の当たりにして育った世代だ。だからこそ、身の丈にあった生活を…
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週刊エコノミスト
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