米国の個性的なフットウエアブランド デッカーズ・アウトドア=清水憲人 海外企業を買う/212
有料記事
◆Deckers Outdoor
米デッカーズ・アウトドアは、カリフォルニア大学サンタバーバラ校出身のダグラス・オットー氏とカール・ロプカー氏が1973年に創業したフットウエアメーカーだ。当初の製品は、ビーチサンダルだけだったが、企業買収により取り扱い商品を拡充してきた。
95年に買収したのが、オーストラリア人サーファー、ブライアン・スミス氏が米国で立ち上げたシューズメーカー「UGG(アグ)」だ。シープスキン(羊革)を用いたアグ・ブーツは、保温性と通気性に優れており、冬場のサーフィン用として米国西海岸のサーファーの間で人気を博した。2000年代に入ると、パステルカラーのブーツも発売し、主に女性向けのファッションアイテムとして存在感を高めていった。
人気を決定付けたと言われているのが、米国の長寿トーク番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」だ。司会者のオプラ・ウィンフリー氏がコーナーの一つで、アグ・ブーツを何度か取り上げたことで、人気が全米に広がった。アグは、06年に東京の表参道ヒルズ、08年には中国・北京の藍色港湾にも出店。直営店の海外展開も進めていった。
残り2801文字(全文3285文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める