教養・歴史Book Review

『経済成長と財政再建』 評者・井堀利宏

     10年前のリーマン・ショックで日本経済は低迷したが、その後はアベノミクスの後押しもあってマクロ経済環境は改善した。しかし、財政状況は悪化し続けている。アベノミクスは短期的な需要拡大を重視しすぎて、持続的な経済成長につながっていないし、財政赤字が累増して財政再建も困難になっている。

    「この経済書を読む」一覧

     本書は、持続可能な経済成長と財政再建の両立という重要な政策課題について、わが国のみならず中国やカナダ、米国の動向も対象にさまざまな角度で分析した研究書である。経済成長と財政再建の両方を整合的に達成するのは難題だから、こうした視点でリーマン・ショック後の税財政政策を評価・展望するのは野心的であり、本書の内容は示唆に富む。

    残り1008文字(全文1322文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月2日号

    緊急提言 コロナ危機の経済学第1部 政治・経済編16 英知を結集 前例なき時代へ処方箋 ■編集部18 インタビュー 竹中平蔵 東洋大教授、慶応義塾大名誉教授 「デジタル化の遅れ挽回する好機」20 戦時体制 市場・金融政策万能の見直し ■高田 創22 経済政策 副作用忘却した世論迎合の危うさ ■森田  [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事

    ザ・マーケット