インド ディワリ祭の花火規制 最高裁命令も効果なし=成田範道
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インドの新年祭である「ディワリ祭」は、もともとロウソクなどを使って祝う光の祭だった。だが、いつしか爆竹や花火を楽しむ人が増加し、近年は騒音や大気汚染が社会問題になっている。今年は旧暦に従って11月7日になったディワリ祭を前に、インド最高裁は花火の規制を命令した。
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最高裁は、花火の全面禁止はできないと前置きしたうえで、花火の時間制限(午後8時から10時まで)、販売制限(免許を持つ業者に限定)、品質制限(環境に優しい花火のみ使用可)を含む厳しい規制を命令した。
ところが実際にディワリ祭の夜になってみると、これらの規制はほとんど役に立たないことがわかった。デリーの大気汚染が急激に悪化し、市内の一部では大気汚染が測定可能値を超えた。時間制限もほとんど守られた様子はなく、深夜まで爆音が鳴り響いた。
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