「ムスリム同胞団」が情勢左右 混迷の中で生じたカショギ事件=野村明史 新冷戦とドル・原油・金
有料記事
10月2日、サウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ氏(アラビア語の発音ではハーショグジー)が、トルコ最大都市イスタンブールのサウジ総領事館内で殺害され、その衝撃が世界を駆け巡った。サウジがカショギ氏殺害を認めたことで、事実上の「中東の盟主」サウジのイメージは急激に悪化する一方、トルコの存在感が高まっている。
中東は今、盟主の座を死守したいサウジに対し、影響力拡大をもくろむトルコとカタールの2陣営による覇権争いが先鋭化している。また、こうした中東情勢の不安定化の背景には、同地域における米国の影響力の低下もある。
残り2338文字(全文2602文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める