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週刊エコノミスト Online 学者が斬る・視点争点

アジアで高まる景気の地域連動性=平田英明 学者が斬る

景気変動の4分の1は海外要因

 1990年代前半、筆者は慶応義塾大学経済学部の「日本の経済」という初めての専門科目の授業で「米経済がせきをすれば、日本経済は風邪を引く」という比喩を学んだ。景気は国際的に波及し、特に経済的関係が深い米国から影響を受けやすいので、両国の景気は同じ方向に動く、つまり連動性が高いことの例えである。以来、一貫して経済変数の国際連動性を専門の研究テーマとしてきた。

 連動性が何によってもたらされているのかを理解することは、研究者だけでなく、マクロ経済政策当局にとって重要なテーマだ。政策立案・実行には自国のみならず、強い影響を与える海外の経済動向を注視する必要があるためだ。連動性の要因を見誤ることは、政策選択の誤りにつながりかねない。

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