中国編 住宅高騰で強まる購入規制 需要冷え景気失速も=関辰一
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中国で伸びていた住宅需要が、減少に転じた。不動産価格が内陸部の都市を中心に高騰する中、バブルを警戒する政府が購入を抑制する方向に政策転換したのが主因だ。2019年は価格下落や、国内総生産(GDP)の約1割を占める不動産開発投資が鈍化し、景気失速を招く恐れがある。
そもそも、中国の都市部で住宅といえば、マンションを中心とした分譲住宅がほとんどだ。このため、住宅需要の動向をみるのに、中国国家統計局が発表する分譲住宅販売床面積が広く使われている。季節調整値を算出すると、近年増加傾向を続けていた住宅需要が18年半ばに減少に転じたことが分かる(図)。実際、18年10月の販売床面積は直近のピークだった6月から14・6%減っている。
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週刊エコノミスト
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