経済・企業世界経済総予測2019

中国編 住宅高騰で強まる購入規制 需要冷え景気失速も=関辰一

北京の住宅価格は頭打ち Bloomberg
北京の住宅価格は頭打ち Bloomberg

 中国で伸びていた住宅需要が、減少に転じた。不動産価格が内陸部の都市を中心に高騰する中、バブルを警戒する政府が購入を抑制する方向に政策転換したのが主因だ。2019年は価格下落や、国内総生産(GDP)の約1割を占める不動産開発投資が鈍化し、景気失速を招く恐れがある。

 そもそも、中国の都市部で住宅といえば、マンションを中心とした分譲住宅がほとんどだ。このため、住宅需要の動向をみるのに、中国国家統計局が発表する分譲住宅販売床面積が広く使われている。季節調整値を算出すると、近年増加傾向を続けていた住宅需要が18年半ばに減少に転じたことが分かる(図)。実際、18年10月の販売床面積は直近のピークだった6月から14・6%減っている。

残り1085文字(全文1399文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月20日号

日本株 沸騰前夜14 東証新指数「トヨタ外し」が好材料 新NISA控え先回りする外国人■浜田健太郎/和田肇17 インタビュー 草刈貴弘 カタリスト 投資顧問ファンドマネジャー18 バフェット氏の商社株買い 総会で「さらなる投資」に意欲■尾藤峰男20 CFOに聞く1 インタビュー 鉢村剛 伊藤忠商事副 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事