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中国の対日直接投資が急増 日本の技術革新に生かせるか=真家陽一

寧徳時代新能源科技(CATL)の本社(中国・福建省)。横浜市にも拠点を作り、日本市場に触手を伸ばす(Bloomberg)
寧徳時代新能源科技(CATL)の本社(中国・福建省)。横浜市にも拠点を作り、日本市場に触手を伸ばす(Bloomberg)

 中国の対日直接投資が急増している。日本の財務省によれば、2017年は1079億円で初めて1000億円を超え、過去最高となった。18年も第1~3四半期だけですでに前年同期比23.9%増の735億円に達しており、19年も増加基調が続くとみられる。

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 対日直接投資は、海外企業が日本企業の株式を10%以上取得したり、国内に子会社などを設立したりすることだが、その規模は国際的に見ると極めて小さい。

 国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、17年末の海外から日本への直接投資残高は前年比8.9%増の2075億ドル(約23兆円)で、金額は4年連続で過去最高を更新している。しかし、国内総生産(GDP)に占める割合はわずか4.3%。対象201カ国・地域中200位で、199位の北朝鮮(4.9%)より低い。

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