テクノロジー注目の特集

CES2019 自動運転、中国・百度が先行 プライバシー重視の流れも=田中道昭

中国・百度(バイドゥ)のプレゼン。昨年7月から「レベル4」の自動運転バスが量産化に入ったという=米ラスベガス (筆者撮影)
中国・百度(バイドゥ)のプレゼン。昨年7月から「レベル4」の自動運転バスが量産化に入ったという=米ラスベガス (筆者撮影)

 世界最大級の家電・情報通信技術の見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」が1月8~11日、米ラスベガスで開催された。今年は中国からの参加企業が減少したことが話題になり、昨年春から本格化したハイテク分野における米中の覇権争い余波が垣間見られた。

 米国の要請で幹部がカナダで拘束された中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)は次世代無線通信「5G(第5世代)」関連の展示を封印。電子商取引中国最大手アリババ集団も控えめな展示にとどめた。

 その一方で、大きな注目を集めていた中国企業も少なくない。日本企業にとって脅威だと感じたのは、中国ネット検索最大手、百度(バイドゥ)による自動運転の進展だ。同社は、CESブース内で「自動運転バスを中国21カ所において運行させている」「2018年7月4日より世界初のレベル4自動運転バスの量産化に入った」などと説明した。レベル4とは基本的にドライバーが全く運転操作をしない段階を指す。

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週刊エコノミスト

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