急拡大する次世代パワー半導体市場 高電圧耐性とコストで強み=中村剛/27
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シリコン(Si)に代わる新材料を用いた「次世代パワー半導体」の市場が広がっている。パワー半導体は「インバーター、コンバーター」といった電力変換器に用いられる。電子機器における直流・交流の変換、周波数の変換、電圧の上下などを制御し、省エネ化のカギを握る重要な部品である。特に電力ロスを極限まで抑えたい自動車で重要性が高まっているが、一般的な半導体で用いられるシリコンでは材料の性質による性能の限界が指摘されている。そこで登場したのが、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を材料に用いた次世代パワー半導体だ。これらはすでに量産採用が始まっているが、さらに第3の材料として注目されているのが酸化ガリウム(Ga2O3)だ。
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