インド 今度は香水の少量パック(サシェ)発売=成田範道
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南インドのチェンナイを拠点とする日用消費財企業キャヴィンケアがインドで普及している少量パック(サシェ)入りの香水を発売した。2ミリリットル入りの使い切りタイプで、価格は1袋3ルピー(約5円)と格安だ。
国外での知名度は低いものの、同社は30年ほど前にサシェ入りのシャンプーを発売し、今日の日用消費財市場における少量パック文化の先駆けになった企業として知られている。その後外資系の大手企業も追随し、現在ではインドのシャンプー販売量の約9割はサシェ入りが占める。
サシェ入りでの販売は他にも美容クリーム、ヘアオイル、液体洗剤、粉せっけん、接着剤、粉タバコなどの日用消費財から、インスタントコーヒー、香辛料、ケチャップ、ピクルスなどの食品にも広がっている。インドの巨大な農村市場への各製品の普及にはサシェ入りの販売が重要な役割を果たしており、同国の「ボトム・オブ・ザ・ピラミッド(ピラミッドの底辺)」と呼ばれる経済戦略の典型とされる。
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週刊エコノミスト
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