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週刊エコノミスト Online 東奔政走

対北朝鮮で日本の態度激変 参院選前に拉致問題の糸口探る=及川正也

 北朝鮮の核問題を巡って事実上決裂した2月の米朝首脳会談後、日米と北朝鮮にそれぞれ変化が生まれている。「核戦争」も暗喩する緊張から一転して「核廃棄・平和条約」に進むかと思われた昨年までの流れがよどみ、「表向きの譲歩」と「控えめな恫喝(どうかつ)」を交えて、少しずつ相手の出方を読む戦術に切り替わった。際立つのは、日本の態度の激変だ。

 政府は今年、国連人権理事会で、北朝鮮の人権侵害に関する非難決議案の提出を見送った。2008年から昨年まで11年連続で欧州連合(EU)と共同提出してきた。決議は「国家最高レベルで決めた政策に従って人道犯罪が行われてきた」と指摘している。北朝鮮に厳しい態度を取るよう国際社会に訴えてきたのは、ほかならぬ日本だ。

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