教養・歴史コレキヨ

小説 高橋是清 第39話=板谷敏彦

    挿絵・菊池倫之
    挿絵・菊池倫之

    (前号まで)

     欧米出張の旅を続ける是清。米国特許庁では先進的な業務スキルを身につけ、ロンドンを経由、パリに到着した是清を待っていたのは後の宰相原敬との出会いだった。

    第39話 是清の手料理

     明治19(1886)年5月5日、パリからロンドンへと戻ってきた是清は園田孝吉ロンドン総領事の家に住み込んだ。

     是清は英国でも特許制度の調査を始めたが、米国で勉強してきた後では、明らかに英国の制度は遅れていると感じた。しかしながら英国には多くの特許の蓄積がある。ここでの重要な仕事は特許関連の過去の刊行物などの資料収集と今後の刊行物の相互交換ということになった。

     英当局へは、米国と同じように本来であれば有料であろう5年分の資料をタダで何とかならないかと頼むと、…

    残り2530文字(全文2854文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,000円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    6月25日号

    残る・消える地銀16 本業の貸し出し低迷続き 半数超で衰える収益力■岡田 英/白鳥 達哉17 地銀全104行 収益力ランキング20 指標別ランキング 〈与信費用〉 4分の3で増加、想定超も21          〈貸出金利回り〉3割が「1%割れ」22          〈不動産業向け貸出比率〉大正が [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    最新の注目記事

    ザ・マーケット