編集部から　加藤結花／村田晋一郎

2019年4月12日

編集部から

　昔から数字が苦手だ。決算や中期経営計画などに並ぶ数字を見ていると、すぐにぐったりと疲れてしまう。そんな時に一番効果的なのは、取材に行くことだ。経営陣や現場で汗を流す社員の顔を見て話を聞くことで、その数字こそが企業の理念や努力を反映したものだというのが分かる。そうすると、少しだけ数字が身近になる。

　記者、ライターを経て、縁があってエコノミスト編集部で働くことになった。当編集部は株や為替をはじめ、経済に関係する多くの数字を注視する立場だ。だから、いつまでも数字が苦手だと言っていてもしょうがない。目まぐるしく変わるそれらの数字から、いかに多くのことを読み解き、メッセージを受け取ることができるか。それが大切なことで、私がしなくてはいけないことだと思う。本質的なことを理解し、読み応えのある記事を執筆・編集したい。

（加藤結花）

　日本が世界に誇るサッカー漫画「キャプテン翼」と京成電鉄がコラボし、作者の高橋陽一氏の出身地の最寄り駅である京成押上線・四ツ木駅のリニューアルを行った。同駅には近くに私の親族が住んでおり、先日久しぶりに訪れて、駅の変貌ぶりに驚いた。壁面にラッピングが施されて登場人物が並び、作品の世界観を演出。構内には主人公・大空翼の等身大像に加え、３月の完成イベントに訪れたＪ１ヴィッセル神戸のイニエスタ選手のサインが飾られていた。

　その一方で駅周辺は相変わらず閑散としていて、この企画を目当てに駅を訪れる人たちを地域で回遊させ、マネタイズする仕組みはまだまだ弱いと感じた。同作品の世界的な影響力を考えると残念な気がする。ただし、作品の魅力をいかに生かすかは、同作品に限らず、日本のコンテンツ産業の共通の課題であると思う。

（村田晋一郎）

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