北條一浩/桐山友一
編集部から
自社の本を批判した津原泰水さんに対し、幻冬舎が予定していた津原さんの文庫発売を中止する事態が発生した。
そのうえ、見城徹社長が、津原さんの単行本を担当した際、このくらい刷ってこれしか売れなかったと実売部数をSNS上で公開する醜悪な展開に発展、波紋を呼ぶことになった。
津原さんの批判は、当該本があまりに他の書籍からの無断転載、いわゆる「パクリ」が多いことを指摘するもので、極めてまっとうな内容である。見城社長は実売部数公表について後に謝罪したが、文庫発売中止に関しては、本稿を執筆している5月24日現在、一切触れていない。 弊誌で書評欄を担当する者として、驚きと失望を禁じえない。これは明らかな言論封殺である。そして多くの作家と信頼関係を築いてきた自社編集者への裏切りであると思う。
さらなる反省と会見を期待したい。
(北條一浩)
本誌のデスク番を3号ごとに担当しているが、自分の担当号で2号続けて同日発売の『週刊東洋経済』と特集テーマがかぶってしまった。本誌4月30日・5月7日合併号の「相続」と、5月28日号の「5G」(第5世代通信規格)だ。同じ経済誌として特集テーマは他にもあるはずなのに、『週刊東洋経済』の編集部と脳波が妙にシンクロしてしまったようだ。
ただ、タイミングもテーマもかぶってはいるが、切り口はまったく違うのが面白い。特集の企画は通常、1カ月以上前から走り出し、練り込んで世に送り出す。『週刊東洋経済』を読みながら、自分たちの良かったところ、足りなかった視点が鏡写しのように見えてくる。
ネットメディアの台頭もあり、雑誌業界は厳しい。本来は競合相手だが、タイミングもテーマも同じなら相乗効果も期待してしまう。さて、次の特集テーマは何だろう。
(桐山友一)
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