週刊エコノミスト Online編集後記

浜田健太郎/大堀達也

編集部から

 本誌5月28日号「2019年の経営者」に登場したソースネクストの松田憲幸社長は、7年前にシリコンバレーに生活の拠点を移し、自宅に事業パートナーを招いて親交を深めている。松田さんは「自宅で5、6時間も話し込んでいると打ち解けるし、そうして築いた信頼関係は重要だ」と強調する。

 大学卒業後の半年間、私は、米国アリゾナ州フェニックスで企業研修生として過ごした。週末になると、一軒家をシェアしていたルームメートの実家で手料理をご馳走になり、研修先の社員の自宅の庭でバーベキューを楽しんだ。住まいは人となりを雄弁に語る。くつろぎながらも、相手が信頼に足る人物かどうか見定める真剣勝負の場だと感じたものだ。

「日本企業は意思決定が遅い」と言われる。自宅をビジネスの場としてもっと活用すれば、そうした弱点を克服できるのではないか。

(浜田健太郎)

 AI(人工知能)の音声認識の精度には目を見張る。講演の録音などは9割方、正しく文字にする。ただし雑音がないという条件付き。雑音を拾うと精度はガタ落ちし、出鱈目(でたらめ)な文字を吐き出す。いわゆる“聞き間違い”だらけになる。

 一方、人間は騒がしい場所でも正確に聞き分けるが、それは相手の口の動きや会話の流れを“読み”、精度を補っているから。でなければ人間の耳もAIとさほど変わらないようだ。

 生後3カ月の息子のために買った「抱っこ紐(ひも)」が非常に機能的だったので、「最近の抱っこ紐はすごいな!」と皿を洗っている妻の背中に話しかけたら、「え?“脇の下の代謝はすごい”って? 何それ」と妻。

 洗い物の雑音が混じったせいで“最近の抱っこ紐”が、妻には“脇の下の代謝”(意味不明)と聞こえたのだった。人間の音声認識の精度も高が知れているということだ。

(大堀達也)

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