経済・企業エコノミストリポート

中国自動車3大手に統合の動き 東風・一汽・長安の「ビッグ1」構想=湯進

(注)数字は2018年 (出所)中国汽車工業協会より作成
(注)数字は2018年 (出所)中国汽車工業協会より作成

生産増強目指す日系3社に好機

 中国政府が進める「自動車強国戦略」のけん引役として期待を背負う東風汽車、第一汽車(一汽)、長安汽車の国有自動車3グループは、統合の早期実現を目指し二つの試みを開始した──。

 2018年末に中国のニュースメディアの報道で急浮上した自動車メーカーの「ビッグ1」構想は、政府が主導する自動車業界再編のシグナルだ。業界2位の東風、3位の一汽、6位長安の統合が実現すれば、販売台数900万台超、従業員60万人超、売上高約25兆円という巨大メーカーの誕生となる(図1)。

 これは、販売1000万台超の独フォルクスワーゲン、仏ルノー・日産自動車連合、トヨタ自動車に次ぐ世界4位の規模になる。

残り3328文字(全文3631文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事