週刊エコノミスト Online編集後記

加藤結花/種市房子

    編集部から

     今春に東京へ転居してきた。初めての東京暮らしで、週末に都内をあちこち歩き回るのが楽しい。先日は高尾山を訪ね、初心者に優しい表参道コースを2時間ほどで登った。自然の中でリフレッシュして満足したが、広島県呉市出身の私が驚いたのは登山者の多さ。登山者が列をなして登り、狭い階段では「渋滞」まで起きていた。聞けば、高尾山には年間300万人前後が訪れ、登山者数は世界一ともいわれているようだ。

     呉市の人口は約22万人。社会人になって4年ほど住んだ鳥取県の人口は約55万人。そんな環境で生活してきたので、渋滞が起きるほど山に人がいるのは、私にとっては不思議な光景だった。少し気になったのは、高尾山では登山者同士のあいさつがほとんど交わされていなかったこと。確かに、あんなにたくさん人がいてはあいさつをし過ぎ、下山するころにはのどを痛めそうだ。

    (加藤結花)

     ここ数カ月、地方自治体が積極財政に打って出ている。ある県の幹部は「これだけの低金利時代だから、地方債を起債してでも新規事業を行うべき」と主張する。

     積極財政は世界的にも話題だ。米国では、バードカレッジのランダル・レイ教授が、公債によって政府支出を増大させ、雇用保障事業に使うべきとするMMT(現代貨幣理論)を唱えている。MMTは異端視されているが、世界の著名エコノミストの中には、金融政策の限界が見える中、低金利時代の利点を生かして、赤字財政の下、積極的に支出するべし、と主張する意見も根強い。

     財政関連の新聞記事と言えば、財務省の影響なのか「均衡財政」を訴える主張が多い。メディアはなぜ、これほど「赤字でも積極財政を」との主張が支持されるのか、検証する時期なのではないかと自問している。

    (種市房子)

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