週刊エコノミスト Online編集後記

桑子かつ代/市川明代

編集部から

 玄関のドアの呼び鈴が鳴るのに出て行ったら誰もいない。少し離れた場所で子供がにんまり笑ってドアから家の人が出てくるのをみている。昔の小学生の頃、いたずら好きの男の子たちがやっていたな、ピンポンダッシュ。

 ピンポンダッシュという言葉、わんぱくな子供が走っている風景が目に浮かぶ。誰が言い始めたのか分からないが外来語由来の可愛い日本語だ。英語ではあり得ない表現なのだろう。と、思っていたら、それに近い名前の米国企業があることを知った。ドアダッシュ。アプリを利用するフード宅配サービスで、届ける人はダッシャーと呼ばれる。ドアにダッシュではないか。インターホンを押したあと逃げないけれども。ソフトバンクのビジョン・ファンドも投資する企業だ。5月には企業価値を約1兆4000億円とする報道もあった。しばらく注目していきたい。

(桑子かつ代)

 9月3日号でアフリカ特集を担当した。現地事情に詳しい人から「アフリカに進出しても、うまくいっていない日本企業がほとんどだ」と聞かされた。インフラが整っていない、成功体験も役に立たないアフリカで、ゼロから事業を築く覚悟が、経営者にないのだという。

 ふと思い出したことがある。東日本大震災の発生後、ある復興事業を取材した。被災地の根本課題を解決するため、現地の中小企業と東京の大企業をつなぐ。企画立案した民間出身の若手担当者が「大企業病」を嘆いた。「冷蔵庫の電源が取れないとできない」「人と金は出すから場はそっちで用意してほしい」……。津波で何もかも失った街で、そんな言葉が当たり前のように出てきたという。

 アフリカで輝いているのはまさに「ゼロから築く」スタートアップ企業だ。大企業病の患者には、いつまでも遠い異国でしかないのか。

(市川明代)

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