コロナ後の米経済回復 FRB議長は「21年末までかかる」=岩田太郎
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新型肺炎の大流行を受けた全米規模の都市封鎖(ロックダウン)による前例のない経済活動の急停止を受け、米経済は壊滅的な打撃を受けた。この状況から経済がいつどのように回復してゆくのか、さまざまな予測が飛び交っている。
各種の指標の悪化は深刻さを増している。米労働省によると、全米で経済活動の落ち込みが本格化した3月中旬以降の9週間で、失業保険の申請者数は3860万人を超えた。データ分析の米ブラックナイトは5月22日、米住宅ローンの9%に相当する475万件が支払い猶予の適用を受けていると発表。米国内総生産(GDP)の67%を占める消費においても、4月の小売売上高が前月比で16・4%低下し、製造業のデータも軒並み落ち込んでいる。
こうした中、政治評論サイトの「ザ・ヒル」は5月16日付の分析で、「トランプ大統領は4月中に『4~6月の第2四半期がひどく落ち込んだ後、7~9月の第3四半期の回復は驚異的なものになる』と言い続けていたが、5月に入って『第3四半期は変遷期となり、真の回復は第4四半期に起こる』と立場を変えた」と指摘した。同記事は大統領が5月16日に、「米経済は2021年に急激に回復する」と述べ、再び見解を修正したと伝…
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週刊エコノミスト
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