国際・政治論壇・論調

ロックダウン緩和後のドイツ 集団感染再発に頭を悩ます=熊谷徹

ドイツでは商店やレストランなどが再開している(Bloomberg)
ドイツでは商店やレストランなどが再開している(Bloomberg)

 ドイツ連邦政府は5月6日にロックダウン(都市封鎖)の大幅緩和を発表した。公共放送局「ARD」は同日、メルケル首相の「我々はパンデミック(世界的大流行)の第1期を乗り切ることに成功した。ウイルス拡大を遅らせ、医療システムの崩壊を避けるという目標を達成できた」という言葉を引用した。これ以降、商店、レストラン、ホテルなどが徐々に再開した他、5月15日以降はサッカーのブンデスリーガも無観客試合を開始。学校の授業も、教室の生徒数が一定の水準を超えない形で許可された。

 だがARDは「首相は市民に対し1・5メートルの最低距離や、商店と公共交通機関内でのマスク着用義務を守るよう要請。さらに、郡・市で直近1週間の新規感染者数が人口10万人当たり50人を超えた場合には、その地域で外出制限や休校などの措置を取る『非常ブレーキ』が導入される」と伝え、政府が警戒を緩めていない点も強調した。

残り960文字(全文1348文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事