教養・歴史書評 『中国、科学技術覇権への野望』 倉澤治雄著 中公新書ラクレ 860円 2020年7月10日 『中国、科学技術覇権への野望』 倉澤治雄著 中公新書ラクレ 860円 2019年1月、中国の月探査機が、月の裏側への着陸に成功した。衝撃を受けた米国は、有人月面着陸計画の4年前倒しを突如決めた。米国の地位を脅かすほど発展した中国の科学技術の現状を、宇宙、原子力、デジタル技術の分野で伝える一冊。年間の研究開発費では日本の約17.3兆円に対し、中国は約49.4兆円と、もはや追いつかないほど差がついた。世界の大学ランキングでも日中の差は開く一方で、著者は基礎研究の立て直しと若手研究者の育成を訴える。(T) 前の記事 6月18~24日(ビジネス/ノンフィクション) 次の記事 中国 真の近代化目指して 中国のトイレ革命=辻康吾 文字サイズ 小中大 印刷