映画 レイニーデイ・イン・ニューヨーク かくれんぼを楽しむような偶然との戯れ方が職人芸だ=芝山幹郎
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ニューヨーク州北部の小さな大学に通う若いカップルが、マンハッタンへやってくる。ギャツビー(ティモシー・シャラメ)という青年はマンハッタンの富裕層出身だが、両親の見栄を嫌い、郊外へ移ってきた。アシュレー(エル・ファニング)という娘の父親はアリゾナの銀行家で、こちらも裕福だ。
そんなふたりが、マンハッタンで一日を過ごすことになる。アシュレーが、著名な映画監督にインタヴューすることになったためだ。ホームタウンを案内できると張り切ったギャツビーは、ポーカーで2万ドルを稼いだ直後とあって、セントラル・パークに面した〈ピエール〉にスイートを予約する。
インタヴューは1時間で終わる予定だ。終わったら合流していろいろと遊びまわろう、ディナーは〈ダニエル〉がいいな、などとギャツビーは提案する。
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週刊エコノミスト
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