クラシック 日本音楽コンクール 全日本学生音楽コンクール=梅津時比古
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若者の将来担う2大コンクール 今秋の開催が無事に決定
クラシック音楽において、音楽にかける若者の将来を担っているのが、日本音楽コンクールと全日本学生音楽コンクールである。コロナ禍の中で、今年の大会が開催されるか中止になるか心配されていたが、このほど、今年の両コンクールの開催が正式に発表された。今後のコロナの状況によっては映像審査に切り替わる可能性もあるが、中止にはしないということで、音楽家を目指す学生や音楽ファンに安堵(あんど)の声が広がっている。
この両コンクールは、まさに日本の音楽界の歴史を作ってきた。1932(昭和7)年に「卓越せる実力を有する音楽家の推薦」を掲げて、日本音楽コンクールの前身の「音楽コンクール」が発足した。背景には、当時の官製一辺倒の社会で、音楽においても官製の学校を卒業すれば、それだけで音楽家として認められるのか、という疑問の声が大きくなったことがある。
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