教養・歴史アートな時間

クラシック 日本音楽コンクール 全日本学生音楽コンクール=梅津時比古

今年2月20日に開催された日本音楽コンクールの受賞者発表演奏会
今年2月20日に開催された日本音楽コンクールの受賞者発表演奏会

若者の将来担う2大コンクール 今秋の開催が無事に決定

 クラシック音楽において、音楽にかける若者の将来を担っているのが、日本音楽コンクールと全日本学生音楽コンクールである。コロナ禍の中で、今年の大会が開催されるか中止になるか心配されていたが、このほど、今年の両コンクールの開催が正式に発表された。今後のコロナの状況によっては映像審査に切り替わる可能性もあるが、中止にはしないということで、音楽家を目指す学生や音楽ファンに安堵(あんど)の声が広がっている。

 この両コンクールは、まさに日本の音楽界の歴史を作ってきた。1932(昭和7)年に「卓越せる実力を有する音楽家の推薦」を掲げて、日本音楽コンクールの前身の「音楽コンクール」が発足した。背景には、当時の官製一辺倒の社会で、音楽においても官製の学校を卒業すれば、それだけで音楽家として認められるのか、という疑問の声が大きくなったことがある。

残り930文字(全文1324文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事