国際・政治ワシントンDC

民主支持層は着用率高く マスクが帯びる政治色=井上祐介

ペロシ議長(後列中央)は服と同色のマスクを日替わりで着用 (Bloomberg)
ペロシ議長(後列中央)は服と同色のマスクを日替わりで着用 (Bloomberg)

 経済活動に対する各種制限の段階的解除が始まり、ワシントンDCでも街に人出が戻ってきた。他者との接触機会の増加が感染の再拡大につながらないかが懸念される中、重要な役割を果たすのがマスクである。

 新型コロナウイルス感染拡大を経て米国でもようやくマスクが市民権を得てきた。米疾病対策センター(CDC)は当初、自衛手段として主に手洗いを強調していたが、4月に入り、公共交通機関やソーシャルディスタンスが保ちにくい屋内施設などでマスク使用を推奨するようになった。その後、自治体レベルでもマスクの義務化を導入する地域が次第に増え、公共交通機関や商業施設での着用が広がった。数カ月前はマスクを着けているだけで奇異な目で見られることも多かったが、世の中の見方は短期間で大きく変わった。

 それでも、マスクを着けない人もまだ多く見かける。息苦しさなど身体的な不快感も理由の一つだが、心理的な抵抗を持つ人も依然として多い。例えば、顔を覆うことは正々堂々としておらず、後ろめたいイメージがあるのに加え、周りに恐怖感を与えるかもしれない。また、マスクの着用はウイルスにおびえているからであり、臆病者と見られる可能性がある。

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