教養・歴史 書評 『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』 熊代享著 イースト・プレス 1800円 2020年7月24日 『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』 熊代享著 イースト・プレス 1800円 自由で快適になった社会。でも、それが成り立つのは人々が行儀良い振る舞いを身につけているから。課される秩序のハードルは上がり、はみ出した人は医療・福祉が周縁の就労へ再配置する。精神医療は個人の振る舞いをマネジメントするようになった。精神科医でブロガーの著者は、そんな精神医療の主流から抜け落ちた社会病理を本書で論じる。そして、前近代的な共同体と社会規範に取って代わった資本主義、個人主義、社会契約を見つめ直すよう問う。(A) 前の記事 7月2~8日(ビジネス/フィクション) 次の記事 7月16~22日(ビジネス/フィクション) 文字サイズ 小中大 印刷