教養・歴史書評

『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』 熊代享著 イースト・プレス 1800円

『健康的で清潔で、道徳的な秩序ある社会の不自由さについて』 熊代享著 イースト・プレス 1800円

 自由で快適になった社会。でも、それが成り立つのは人々が行儀良い振る舞いを身につけているから。課される秩序のハードルは上がり、はみ出した人は医療・福祉が周縁の就労へ再配置する。精神医療は個人の振る舞いをマネジメントするようになった。精神科医でブロガーの著者は、そんな精神医療の主流から抜け落ちた社会病理を本書で論じる。そして、前近代的な共同体と社会規範に取って代わった資本主義、個人主義、社会契約を見つめ直すよう問う。(A)

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金利ある世界18 長期金利の居場所の探り合い 10年国債が主役に復活する日■稲留克俊21 絶えざる資産インフレとデフレ■水野和夫22 ドル・円 米金利上昇で景気失速、金利低下 1ドル=130円の円高を目指す■吉田恒24 日本株 企業に生じた「インフレ利得」 「マイナス金利」が追い風に ■黒瀬 浩一2 [目次を見る]

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