菅氏は「普通の人」か「怖い人」か 分断と忖度の政治に決別を=平田崇浩
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「普通の人」が努力を重ねて一国の首相に上り詰めた──。菅義偉首相の誕生はそんなサクセスストーリーとして日本国民に受け入れられたのだろうか。
菅内閣の発足時、報道各社の世論調査で軒並み6割から7割台の高い内閣支持率を記録した。毎日新聞と社会調査研究センターの調査(9月17日)では64%。安倍内閣最後の支持率は安倍晋三前首相が辞任を表明する前の34%(8月22日)から50%(9月8日)へ跳ね上がったが、菅内閣最初の支持率はこれを大きく上回った。
内閣支持率が上下に激しく揺れ動いた第2次安倍政権の7年8カ月、ほぼ一貫していたのは女性より男性、高齢層よりも若年・中年層の支持率が高い傾向だ。声高に憲法改正を叫び、集団的自衛権の行使を可能にするなどのタカ派政策を推し進め、批判や異論に耳を傾けなかった強権姿勢が女性や高齢層に嫌われる傾向にあったと見ることもできるだろう。
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週刊エコノミスト
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