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国際・政治 東奔政走

ベーシックインカム導入論は「安全網」の主役たり得るか=人羅格

竹中平蔵氏(右)が打ち出した月7万円の支給構想は「観測気球」との見方も(首相官邸で7月17日)
竹中平蔵氏(右)が打ち出した月7万円の支給構想は「観測気球」との見方も(首相官邸で7月17日)

 日本学術会議の会員選考で菅政権が推薦6氏の任命を拒否した問題は、菅義偉首相に結果的に深手を与えると思う。さまざまな論点はあるが、「なぜ、6氏を排除したか」という具体的理由を政府が説明できない弱さは決定的だ。

竹中氏「7万円」の波紋

「総合的、俯瞰(ふかん)的な観点」だと政府が繰り返すほど、過去の安倍政権批判を理由とする政治的排除という心証は深まる。政府は公務員の選任、罷免を「国民固有の権利」と定めた憲法15条1項まで、根拠に持ち出している。すべての公的な人事について官邸が統制していくことに道を開きかねない、危険な論理の飛躍である。

 任命拒否騒動の傍らで、コロナ感染に伴う経済、社会のひずみは深刻化している。

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