教養・歴史 書評 『記憶のデザイン』 山本貴光著 筑摩選書 1500円 2020年11月13日 『記憶のデザイン』 山本貴光著 筑摩選書 1500円 情報が氾濫するなか、ネットで目にする情報は短期的に記憶され、入れ替わっていく。検索すれば分かるのだから記憶の必要はないとも言われるが、著者は、虚実入り交じるネットを活用できるのも頭の中に基礎となる知識があってこそと指摘する。より多く覚えるのではなく記憶を良い状態に保つために提案するのは、モノとしての本の利点を生かすことや、電子データも書棚のように整えることだ。記憶の世話は自分のあり方を意識することでもある。(A) 前の記事 10月15~21日(フィクション/ノンフィクション) 次の記事 出版業界事情 ついに『JJ』も不定期化へ=永江朗 文字サイズ 小中大 印刷