教養・歴史アートな時間

映画 泣く子はいねぇが 地方の若者の鬱屈を活写 仲野太賀が「表情」で好演=野島孝一

「万引き家族」の是枝裕和監督が脚本にほれ込み、映画化を企画した佐藤快磨(たくま)監督の作品だ。佐藤監督は「ガンバレとかうるせぇ」(2014年)が「ぴあフィルムフェスティバル映画ファン賞」などを受賞して注目された若手。「泣く子はいねぇが」はスペインの「サン・セバスティアン国際映画祭」で、20年の最優秀撮影賞(月永雄太撮影監督)を受賞した。

 秋田県男鹿半島で続く伝統行事の「ナマハゲ」をモチーフにしながら、大人になり切れない男の情けなさ、痛ましさに迫った映画だ。小さな港町で育った若者たすく(仲野太賀)は、妻ことね(吉岡里帆)との間に娘が生まれた。たすくは父親になったという自覚も自信もなく、ことねは不安を感じている。

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