教養・歴史 書評 『病と障害と、傍らにあった本。』 齋藤陽道、頭木弘樹、岩崎航ほか 里山社 2000円 2020年12月4日 『病と障害と、傍らにあった本。』 齋藤陽道、頭木弘樹、岩崎航ほか 里山社 2000円 病や障害、介護の当事者12人が書いた文章には、命綱のような切実さが漂う。世の流れから切り離され、ままならない心身と向き合わざるをえない時、「傍らにあった本」について書いたものだからだ。例えば双極性障害で離職した歴史学者の與那覇潤氏は、社会にとって大切なものを「それぞれの人が『自分のテンポ』で人生を送ることができる、言ってみるなら時間のダイバーシティ(多様性)」と述べる。つらい日々に本とともにある中で生まれた認識だ。(A) 前の記事 11月5~11日(フィクション/新書) 次の記事 11月26日~12月2日(ビジネス/フィクション) 文字サイズ 小中大 印刷